標準プロトコール

研究計画新規地域における分子疫学コホート構築による共通プロトコールの適用性の検証

大規模分子疫学コホート新規構築の標準プロトコールを完成させます。

国立がん研究センターにおいて、2011年度より開始している「次世代多目的コホート研究(JPHC-NEXT)」のプロトコールを用いて、戦略推進費の援助による地域住民ベースの新規分子疫学コホート研究の構築を開始し、その適用性を検証します。

2011年度に茨城県筑西地域(筑西次世代多目的コホート研究)で約1万人について実施を予定しています。

2012-2013年度にさらに人数及び地域の拡大(次世代多目的コホート研究の高知県安芸市における実施等)を検討しています。

なお、共通プロトコールでは、対象地域の市区町村の住民基本台帳に登録されている40-74歳の日本人男女が対象となり、研究開始時のベースライン調査では生活習慣情報(調査票)、健(検)診結果、血液試料(研究用採血7ml:血漿、白血球DNA、赤血球;健(検)診用に採血された残余血清1.5ml)、尿検体(4ml)を、対象者から同意を得たうえで、収集します。

1990年に開始した多目的コホート研究(JPHC)の経験により、研究開始時より、異動・生死(住民票照会)、死因(人口動態調査)、がん罹患(地域医療機関情報による疾病登録システムと地域がん登録)、循環器疾患発症(地域医療機関情報による疾病登録システム)、糖尿病(自己申告)等の追跡方法を既に確立しています。

この方法をより効率化するとともに、精神疾患、その他主要疾病について、その把握方法を検討し、最終的にその方法を確立します。

分子疫学コホート研究全体の研究期間は研究開始から20年間(追跡期間)、追跡終了から10年間(解析期間)が予定されていますが、研究の進捗や予算などの状況により、延長する可能性もあります。

新規地域における共通プロトコール実施による適用性の検証により、JPHC-NEXTプロトコールを改良して汎用性を高め、最終的に、日本における大規模分子疫学コホート新規構築の標準プロトコールを完成させ、提言いたします。


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