遺伝情報の活用

ゲノム網羅的SNP解析ゲノム網羅的SNP解析【研究計画】

ゲノム上の遺伝子多型(SNP)を網羅的に解析するゲノム網羅的関連解析(GWAS)を実施し、その方法について検討・評価を行います。

 


すでに確立されている方法を用いて、70万箇所以上のSNPを搭載したアレイによる多型解析を行う予定です。研究資源(資金・人材・スペース等)を最大効率で運用するため、タイピング等の定型的作業部分についてはアウトソーシングを適宜組み合わせることも検討します。

 

JPHC-NEXT等新規分子疫学コホートではがん・循環器疾患・糖尿病・うつ病・認知症等の複数の疾患を対象としていますが、本パイロット研究ではJPHC-OMICSにおいて最も情報が充実しているがんを主たるモデル疾患として取り上げます。但し、今後、予算の状況に応じて、他の疾患にも同様の方法で解析を拡げるこごが可能です。具体的な解析対象集団としては以下の可能性が考えられ、今後本研究の研究者やプロジェクト監督担当者等との議論を踏まえ、優先順位を付けて実施します:

  1. がん罹患のない健常対照群のゲノム網羅的SNP解析情報の取得を行い、各コホートにおける複数の(nested) case controlの共通対照群情報を提供する。
  2. 日本人で頻度が高いがんに絞って、ゲノム網羅的関連解析(GWAS)によるnested case-control studyを行う。適切な検出力で、生活習慣・環境-遺伝子相互作用の解析が可能である。大腸がん、胃がん、肺がん等が候補となる。
  3. 複数の、より低頻度のがんを対象に、GWASによるnested case-control studyを行う。遺伝素因と生活習慣・環境要因の交互作用の検出力は制限されるが、今までに少なくともコホートデザインではデータが不足しているがんに関する知見を得る。
  4. 全がんについて、がん罹患症例のみをゲノム網羅的にSNP解析するcase only studyにより、生活習慣・環境-遺伝子交互作用の解析を行う。

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